ヤング・モンタルバーノのキャスティング①

現在、イタリアのシチリアで「ヤング・モンタルバーノ」のシーズン2が撮影されています。
来年の3月まで全6話の撮影があり、イタリア国内での放送は2015年秋の予定だとの事。
日本で少しでも早くシーズン2が観られることを期待したいです。
本編「モンタルバーノ~シチリアの人情刑事~」のスピンオフ版だと思っていたので、
正直なところまさかシリーズ化されるとは思っていませんでした。ところが、
製作者側はシリーズ化を視野に入れて最初のシーズンの制作を開始したようです。
既にモンタルバーノのテレビシリーズはイタリア国内だけでなく、
アメリカやイギリスでも放送され、特に欧州で人気のドラマになっている作品。
そのドラマの主人公サルヴォ・モンタルバーノの若い頃、
30代前半を描く作品を制作するに至るほど
モンタルバーノの人気と影響は大きなものなのですね。

その国民的人気の 「モンタルバーノ~シチリアの人情刑事~」の
スピンオフ版の「ヤング・モンタルバーノ」の制作とキャスティングにはプロデューサーの
Carlo Degli Espostiが大きくかかわっています。
この方はどうやら大物プロデューサーのようで、
TVドラマだけでなく、映画も数々てがけています。
軒並み話題作のようですので、ある意味目利きなのかもしれません。

2010年、既に「ヤング・モンタルバーノ」の制作に向け動き出していたプロジェクト。
主役の俳優の条件として「キャリアを積んでいるが、
それほどメジャーではない」若い俳優を探していたそうです。
そして丁度同時期にCarlo Degli Espostiさんが当時かかわっていた映画が
「われわれは信じていた(noi credevamo)」※12/23付けのブログで紹介
この映画に出演していて「撮影で顔には泥を塗って、
髪の毛はぐちゃぐちゃで汚れた軍服の様なものを着ている」 ミケーレを一目見て
ほぼ直感で「ヤング・モンタルバーノ!」と決めたそうです。

Carlo Degli Espostiさんが若いサルヴォに求めていたイメージは
「チェ・ゲバラ」のような若くても圧倒的なカリスマ性と温かみをもった人物。
そのイメージに近かったようです。
ただ、ミケーレは最初はそのオファーを断ったそうです。
ドラマの主役しかもあの「モンタルバーノ」!ルカ・ジンガレッティが10年以上かけて
作り上げたサルヴォが自分のイメージとは異なり、
スピンオフ版が成功したためしがない・・・
それなりに順調にキャリアを積んできたミケーレにとって、
常にルカ・ジンガレッティと比較され、
批判の対象にさらされるほどの覚悟も気持ちの用意もできていなかったそうです。 

続きは明日・・・
「われわれは信じていた」のこの風貌で見染められた?