Gli sfiorati(妹の誘惑)

 
Gli Sfiorati(2011)は日本での劇場公開はありませんでしたが、
「妹の誘惑」という何とも微妙なタイトルで DVD発売されました。
サンドロ・ヴェロネージの小説『Gli sfiorati』を映画化した文芸エロス作品
(Wikipediaより抜粋)との事。
だから「妹の誘惑」なんていうタイトルがついたのでしょうか。

主人公メテ(アンドレア・ボスカ)はローマに暮らす30代。
しばらく逢っていなかった母親違いの妹ベリンダが留学先のスペインの学校から帰ってくる。
それはメテの父親とベリンダの母親が正式に結婚することになったから。
結婚式までそのベリンダをメテが暮らすアパートに住まわせることになるのだが、
久しぶりに再会したベリンダは美しく魅惑的な女性に成長していて、
メテの心を惑わす存在に。
そんな妹への思いを断ち切るかのように、
友人のブルーノ(クラウディオ・サンタマリア)や、
ダミアーノ(ミケーレ・リオンディーノ)と遊びまわるのだが・・・。

監督は マッテオ・ロヴェーレ、この映画の撮影時は29歳だったのですね。
画面は美しいですし、テンポもあってとてもポップなつくりになっていたと思います。
ただ、メテとべリンダの関係の描き方が私には少々解せないものがあり、
どのような結末にするのか不安になりました。
ただドロドロとしたいやらしさはなく、イタリアらしいというのでしょうか、
ラストは意外にもカラッとあっけらかんとしていたので、
余計な感情を残すことなかく見終わったので多少は救われたような気がします。

ミケーレは初のコメディ作品への出演らしく、うまく演じられるか心配だったそうです。
ミケーレ演じるダミアーノは「プレイボーイ、不動産会社勤務」のようですが、
プレイボーイと言うよりも、少々おっちょこちょいでお調子者。
慎重で思いつめるダミアーノとは対照的な役柄です。
女性をナンパすることだけを考えているような軽いお調子者の
ダミアーノをうまく演じています。
このような可笑しさも漂うお調子者も案外似合っているので、
今後はもっと演じて欲しいと思います。              
アンドレア・ボスカ、ミリアム・ジョヴァネッリ、ミケーレ、クラウディオ・サンタマリア、アーシア・アルジェント

予告編