■ Il passato è una terra stranieraのあらすじ
比較的恵まれた家庭に生まれ育ち法曹界を目指し大学で勉強をするジョルジョ(エリオ・ジェルマーノ)は、日々の生活に少々嫌気がさしていた。
そんな思いを抱きながら友人宅で行われたパーティへ恋人と出かける。
そのパーティでハスラー(賭博師)のフランチェスコ(ミケーレ)の見事な手さばきと、
騙しのテクニックにジョルジョはフランチェスコに興味を憶える。
そのパーティにフランチェスコの商売敵(仲間?)が押込んでくる。
フランチェスコは外に出るように諭すが、その一団はそのパーティに来ていたゲストに
暴力を振う。それをみたジョルジョは暴力を振った男に殴りかかり大乱闘になる。
パーティに来ていた友人達は皆、突然起きた乱闘に動揺し、
ジョルジョは恋人から「まるで動物みたい」となじられてその場を後にする。
外へ出たところで、先ほどの賭博師フランチェスコが声を掛けてくる。
手助けしてくれたお礼にとジョルジョを自宅まで送るが、
お互いに何か惹かれるものがあったか、次に逢う約束をする。
賭博師であるフランチェスコからポーカーやカードゲームの手ほどきを受け、
日に日に腕をあげていき大金を稼ぐようになるジョルジョ。
閉塞感にさいなまれていた日々を吹き飛ばしてくれるような刺激的で、
今迄自分がいた世界とは異なる人達との出会いと出来事。
裏社会への扉を開けようとしていくジョルジョだが、少しずつ限界も感じ始めていた。
しかし、フランチェスコのスペインでの麻薬売買をする仕事を手伝うことになり一緒に渡航し、
そこで放蕩の限りをつくす。しかし、突然消えたフランチェスコ。
ジョルジョは一人イタリアへ戻る。消えたフランチェスコを探し見つけ出すのだが・・・。
タイトルはil passato e una terra straniera、過去と異郷の地・・・と訳せばしっくりくる?
■ エリオ・ジェルマーノと初めての共演
共演者のエリオ・ジョルマーレは、1980年生まれ。イタリア映画界、特に30代の俳優の中でも人気と評価は一番高いのではないでしょうか。
実際に演技派としての評価も高く、様々な賞の受賞も多いです。
プロフィールを少し調べてみますと・・・
10代の頃から子役として活躍。2010年の主演映画『我らの生活』で
第63回カンヌ国際映画祭男優賞を受賞、第56回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で
2度目の主演男優賞を、また第65回ナストロ・ダルジェント賞でも主演男優賞を受賞する。(Wikipediaより抜粋)
ミケーレはエリオ・ジェルマーノとこの作品で初めて共演しています。
裏社会に落ちて行きかけても、結局は悪人になり切れず苦しむ善人ジョルジョと、
根っから詐欺師であり、常に暗く怪しげな光を放つフランチェスコと
対照的な役をそれぞれ演じていますが、間合いや台詞の掛け合いなども息が合っていて、
2人とも上手く演じていると思います。
(ミケーレは2008年のローマ国際映画祭で、ベストパフォーマー賞を受賞しています)
エリオ・ジェルマーノとミケーレはクレジットでは3回目※1、
実際の共演は2回※2共演しています。
※1、QUALCHE NUVOLAでは関わるシーンは無し
※2、IL GIOVANE FOVOLOSOでは親友役として
ミケーレはこのどうしようもない役が妙にはまっていて相当好評だったのか(笑)、
この後数本はジャンキー、黒社会の若ボス(?)、
遊び人(?)と言ったような役回りが続きます。
制作年:2008年
時間:122分
監督:ダニエレ・
原作:ジャンリーコ・カロフィーリオ

